体験レポ!親子カフェの知育食育

親子カフェのスパイス調合体験:孫と香りの世界、食の多様性を学ぶ時間

Tags: スパイス調合, 食育, 知育, 親子カフェ, 五感

はじめに

孫との時間はかけがえのないものですが、同じような過ごし方になりがちだと感じることもございます。何か新しい学びや体験を共有できないかと考えていた折、親子カフェで行われている「スパイス調合体験プログラム」に関心を抱きました。スパイスという身近でありながら奥深い存在を通じて、孫と一緒に五感を使い、世界の食文化に触れることができるのではないかと期待し、参加いたしました。この記事では、その体験の様子、得られた学び、そして祖父母世代の視点から見たこのプログラムの価値についてご報告いたします。

プログラム概要

今回体験したプログラムは「わくわくスパイス探検隊」という名称で行われているスパイス調合体験です。

このプログラムでは、数種類の基本的なスパイスについて学び、実際にそれらを組み合わせてオリジナルのスパイスミックスを作ることを目的としています。カレーパウダーやチャイ用スパイスなど、複数のテーマから選べる形式でした。今回は「オリジナルカレーパウダー作り」を選択いたしました。

体験レポート

プログラムは、スパイスに関する簡単なレクチャーから始まりました。シナモン、クミン、コリアンダー、ターメリックなど、お馴染みのスパイスの実物を見ながら、それぞれの特徴や香りの違い、世界のどの地域で使われているかといった説明がありました。

次に、用意されたスパイスを手に取り、香りや手触りを確かめる時間です。孫は普段あまり意識しないスパイスの多様な香りに目を丸くしておりました。特にクミンの独特な香りには驚いたようです。私も改めて一つ一つのスパイスと向き合うことで、その奥深さを感じました。

いよいよ調合の工程です。基本となるレシピが提示されましたが、参加者の好みに合わせて分量を調整したり、指定以外のスパイスを少量加えたりすることも可能でした。計量スプーンを使いながら、孫と一緒に慎重にスパイスを混ぜ合わせます。この計量する作業は、孫にとって算数的な感覚を養う良い機会になったと感じます。

スパイスを混ぜ合わせた後は、一部を乳鉢と乳棒を使って粉砕する作業がありました。石の重みを感じながら、スパイスを丁寧にすり潰していくのは、孫にとって初めての体験でした。最初は戸惑っておりましたが、徐々にコツを掴み、集中して取り組んでおりました。手作業でスパイスを粉末にすることで、香り立ちが変わることも実感できたようです。

最後に、完成したオリジナルスパイスミックスを小さな袋に詰め、持ち帰ることができました。プログラムの締めくくりとして、その場で用意された簡単な料理(例:ゆで野菜など)に自分たちの作ったスパイスをかけて試食する時間もありました。自分たちで作ったスパイスで食べる料理は格別だったようで、孫も誇らしげな表情でした。

知育・食育の視点と学び

このスパイス調合体験は、多岐にわたる学びの要素を含んでいると感じました。

まず、五感を強く刺激する体験です。視覚(スパイスの色や形)、嗅覚(様々な香り)、触覚(粉砕する感触、スパイスの手触り)、味覚(試食)を通じて、子供たちは感覚的に食の世界を広げることができます。特に、普段「香り」を意識的に学ぶ機会は少ないため、スパイスの香りの世界に触れることは、嗅覚の発達にも良い影響を与えると考えられます。

食育の観点からは、スパイスが植物の一部であること、世界の様々な食文化に不可欠な存在であること、そして単なる香辛料としてだけでなく、かつては貴重な薬としても扱われた歴史があることなどを学ぶことができます。食の多様性や歴史に触れることは、子供たちの食に対する視野を広げることに繋がります。

知育の観点では、計量や比率を意識する作業は算数の基礎的な考え方に触れる機会となります。また、与えられたレシピを参考にしながらも、自分たちの好みで組み合わせを考えることは、創造性や思考力を養うことになります。どのスパイスをどれくらい加えるか、孫と相談しながら決めるプロセスは、コミュニケーション能力を育む場面でもありました。

孫の様子としては、最初のうちは「辛いものかな?」と警戒する様子も見られましたが、香りを嗅いだり、色とりどりのスパイスを混ぜ合わせたりするうちに、どんどん興味が湧いてきたようです。特に乳鉢での粉砕作業は楽しかったようで、集中して取り組む姿が見られました。完成したスパイスを嬉しそうに持ち帰る姿からは、達成感が感じられました。

祖父母世代としては、孫と一緒に新しいことに挑戦し、驚きや発見を共有できることが大きな喜びでした。スパイスの知識を再認識するだけでなく、孫が普段見せない真剣な表情や、新しい香りに触れた時の素直な反応を見ることができたのは、貴重な時間でした。

施設利用ガイド

今回利用した親子カフェは、アクセスが比較的容易な場所にございました。最寄り駅から徒歩数分の立地で、周辺にはコインパーキングも複数確認できましたので、公共交通機関でも車でも利用しやすい環境と言えます。

カフェの雰囲気は明るく、清潔感があり、子供が安全に過ごせるような配慮がなされていました。テーブルや椅子は子供の身長に合わせたものや、ソファ席など様々あり、祖父母が同伴しても落ち着いて過ごせるような席配置もございました。プログラムを行うスペースはカフェの一角に設けられており、他のお客様の利用もございましたが、程よく区切られており集中できる環境でした。

プログラムの予約は、カフェのウェブサイトからオンラインで簡単に行うことができました。数週間前から予約が可能で、比較的希望通りの日程で予約が取れましたが、人気のプログラムは早めの予約が良いかもしれません。参加にあたって特別な持ち物は必要ありませんでしたが、汚れても良い服装での参加が推奨されておりました。

総合レビュー

このスパイス調合体験プログラムは、非常に満足度の高い体験でした。

良かった点としては、まずプログラム内容の目新しさです。スパイス調合という家庭ではなかなか体験できない活動を通じて、子供だけでなく大人も新しい発見や学びを得られます。五感をフル活用する体験は、子供の知的好奇心を刺激し、豊かな感性を育む上で大変有効だと感じました。

また、祖父母世代にとって、孫と一緒に協力して一つのものを作り上げるプロセスは、深い絆を感じられる貴重な時間となります。普段の遊びや食事とは異なる角度から孫の集中力や発想力に触れることができ、新たな一面を発見する機会にもなりました。完成したスパイスは、持ち帰って一緒に料理に使うなど、体験後の楽しみにも繋がります。

注意点としては、小さな子供の場合、スパイスの種類によっては香りが刺激的すぎたり、粉砕作業が少し難しかったりする可能性がございます。また、スパイスは非常に細かい粉末になるため、服が汚れる可能性がある点は留意が必要です。カフェ側でもエプロンなどの用意はありましたが、念のため汚れても良い服装での参加が良いでしょう。

費用対効果については、単に遊ぶだけでなく、知育・食育の両面から質の高い学びが得られる点を考慮すると、妥当な金額だと感じました。体験を通じて得られる知識や経験は、子供たちの今後の食への関心や探求心に繋がる、価格以上の価値があるものと考えられます。

まとめ

親子カフェで行われたスパイス調合体験は、孫との豊かな学びと交流の機会となりました。スパイスという奥深いテーマを通じて、五感を刺激し、世界の食文化に触れ、協調性や創造性を育むことができるこのプログラムは、祖父母世代が孫と一緒に有意義な時間を過ごすための素晴らしい選択肢の一つであると確信いたしました。

もし、普段の孫との過ごし方に変化をつけたい、何か新しい学びを共有したいとお考えでしたら、このような親子カフェの体験プログラムを検討されてはいかがでしょうか。きっと、孫の意外な一面を発見したり、共通の楽しい思い出を作ったりすることができるでしょう。食を通じて広がる世界の扉を、孫と一緒に開けてみるのも良い経験となるはずです。